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眠る者


(羊飼いたちは)急いで行って、マリヤとヨセフと、飼葉おけに寝ておられるみどりごとを捜し当てた。 ルカ2:16  


2016年4月14日に起きた熊本地震でのエピソードです。ある方が繰り返し襲ってくる激しい揺れの中を、眠っている子供を抱きかかえて外に避難したそうです。


必死の避難でしたが抱えていた小さな我が子は腕の中で眠り続けていたそうです。その方は大変な状況の中にあっても自分の腕の中で安心しきって寝ている我が子の姿に大変感動したそうです。 



眠るとは「信頼」している者の姿を現しています。基本的に人は不安に駆られると眠れなくなるもので、自分の取り巻く状況や人に安心・信頼しているからこそ人は眠れるのです。


 二千年前、救い主としてお生まれになったイエス様の最初の姿は「眠る者」の姿でした。旅の途中での急な出産。場所は清潔な病院やホテルではなく、不衛生な家畜小屋。そして、初めて寝かされたベットは家畜のよだれでベトつく飼い葉おけ。どれだけ安心とはかけ離れた状況だったでしょう。


しかし、そんな中にあってもイエス様が安心して眠っておられる姿を聖書は描いています。それは単にイエス様が赤ん坊であったということだけではありません。


そこには、父なる神がなされることに信頼し、身を委ねておられるイエス様の姿が示されています。どんな状況の中に置かれても、文句も言わず、疑わず、すべての状況の中で父なる神様の計画を信頼しておられる姿です。


私たちは時々置かれている自分の環境に不満と不安を覚えます。「この仕事は大丈夫か?」「この結婚は?」「この子育ては?」「老後は?」様々な思いに駆られ、不安で眠れない夜をたびたび過ごします。そんな私たちに語り掛けるようにクリスマスのイエス様は飼い葉おけの中で寝続けておられます。


「父の御腕の中にいるなら大丈夫。飼い葉おけの中だって平気さ!」クリスマスの絵本を眺めていると赤ん坊のイエス様からそんな声が聞こえてくるようです。


私たちも父なる神と共にいるならどんな状況でも大丈夫です。そして、どんな状況の中でも御腕を信頼して眠る者でありたいです。



ちなみに、イエス様は大人になっても相変わらず寝ておられました。それもとんでもない嵐に揺れる舟の中で。(マルコ4)私たちもそんな信仰の成長を遂げたいです。聖霊が私たちの内側におられるなら、きっとそうなります。きっと…。


MerryChristmas!

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