主の祈りシリーズ#18「イエスの心で祈る主の祈り 豊田信行著」に学ぶ マタイ6:13私たちを試みにあわせないで、悪からお救い下さい。 誘惑にあわせないでください この祈りには「試み」とありますが、これは「試練」という意味ではありません。原語のギリシア語は「ペイラモス」で「誘惑」と言う意味で、英訳ではtemptationとなっています。「私達を誘惑にあわせないで下さい」というニュアンスの祈りです。 「試練」とは神様が成長の為に与えるものですが、「試み:誘惑」は神様から来るものではありません。ヤコブの手紙の同じ1章の中で「試練と誘惑」について語られていますが、両者は近い場所にありながら違うものなのです。 ヤコブ1:2‐4 私の兄弟たち。様々な試練にあうときはいつでも、この上もない喜びと思いなさい。あなたがたが知っているとおり、信仰が試されると忍耐が生まれます。その忍耐を完全に働かせなさい。そうすれば、あなたがたは何一つ欠けたところのない、成熟した、完全な者となります。 ヤコブ1:13‐14だれでも誘惑されているとき、神に誘惑されていると言ってはいけません。神は誘惑されることのない方であり、ご自分で誰かを誘惑することもありません。人が誘惑にあうのは、それぞれ自分の欲に引かれて、誘われるからです。 試練は恵みであり成長のために向き合う必要がありますが、誘惑は退ける必要があり、守られる必要があります。 悪の存在 私達の生きている現実社会の中には悪が存在します。私たちは悪の存在に恐れる必要はありませんが、無知であってはいけません。 Ⅰペテロ5:8身を慎み、目を覚ましていなさい。あなたがたの敵である悪魔が、吠えたける獅子のように、誰かを食い尽くそうと探し回っています。 聖書は惑わす者のである悪魔の存在を教えます。悪魔はエデンの園でそうであったように神を信じる者に近づき騙し、神から離れた世界へ来いと誘惑します。「試みにあわせないでください」との祈りは私たちの日々に必要な祈りです。 蛇の誘惑 悪魔:蛇の誘惑は狡猾です。悪魔は神様の恵みに充足し反逆の思いなどまったくないアダムとエバを、神様への反逆に誘い出しました。ある意味ですごいことです。蛇の誘惑はどのようなものだったでしょうか? 神様は初めにアダムとエバに「園のどの木からも思いのままに食べてよい。しかし、園の真ん中にある善悪を知る木の実だけは食べてはならない。」と語られました。 ポイントは、神様は人に「どの木からでも思うままに食べてよい」という自由と喜びを与えられたことです。与えられた世界で人が思う存分楽しみ、喜びながら生きることを神様は望んでおれました。そして、人に「食べてはならない」と禁じられたのはたった一本でした。(これは神様に従うこと、信頼することを人が生きるために欠かせない一本なのです。) 神様はエデンの園を99.9%は、自由に好きなように楽しむように人に言われたのにも関わらず、蛇が最初にエバに告げたことはこうでした。 創世記3:1蛇は女に言った。「あなたがたは、園のどんな木からも食べてはならない、と神は、ほんとうに言われたのですか。」 蛇はここで神様が言われたことと反対のことを言って、神様が「禁欲の神」「束縛の神」であるというイメージを植え付けています。そして、それに誘い出されるようにエバは神様が禁じておられることへの疑問を持つようになり、最終的には蛇の誘惑にはまり神様への反逆に落ち込んでいきました。 蛇は「禁欲の神」「束縛の神」というイメージをエバに植え付けることに成功したのです。そして、神のことばは「禁欲の神」「束縛の神」のイメージよって上書きされて行きました。もし、キリスト者が神に対して「禁欲の神」「束縛の神」というイメージを抱いているなら、すでに、「惑わされている、誘いだされている」ことに気づかなければなりません。p119 蛇の誘惑は狡猾です。そして、神様に対する歪んだイメージを持たすことによって私達を神様から離れた場所へ誘い込もうとするのです。
誘惑から守られるために イエス様も悪魔の誘惑にあわれました。(マタイ4章)イエス様は「石をパンに代えてみろ!」などの3度の誘惑の言葉を受ける中で、すべて「~と書いてある。」とみことば引用して誘惑を退けられました。 悪魔の誘惑が神様のイメージを歪めること始まるなら、みことばは神様の真の姿を明らかにしてくれます。 「私たちを試みにあわせないで、 悪からお救いください。」という祈りの中で、み言葉を聴いてくことが大切です。みことばこそが私達の想いを「神様の本当の姿」の中に留め、神様に喜びと信頼を持つ続けるカギとなるからです。 天にいます私たちの父よ。 御名が聖なるものとされますように。 御国が来ますように。 みこころが天で行われるように、 地でも行われますように。 私たちの日ごとの糧を、今日もお与えください。 私たちの負い目をお赦しください。 私たちも、私たちに負い目のある人たちを赦します。 私たちを試みにあわせないで、 悪からお救いください。 国と力と栄えは、とこしえにあなたのものだからです。 アーメン
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