Ⅰペテロ5:7 あなたがたの思い煩いを、いっさい神にゆだねなさい。神があなたがたのことを心配してくださるからです。
19世紀初頭、産業革命で圧倒的な経済力と軍事力を手にしたイギリスは強引な手法で各国に自由貿易を認めさせ、世界に大規模な貿易ネットワークを造り上げていきました。
世界貿易が急速な成長を遂げる中、このビジネスチャンスを逃すものかと多くの船乗りたちが大海へ漕ぎ出していったのですが、沈没事故も多く起こりました。当時の事故の大きな原因の一つは過重積載、つまり荷の積み過ぎでした。より多くの利益を求めるあまり自船の性能を超えて荷物を積み込んだ結果、多くの船が本来は耐えうるはずの波に耐えれず沈没していったのです。
そこで、イギリスの政治家サミュエル・プリムソルは全ての船は船体に積載貨物の限界を示す線(満載喫水線)を引かなければならないという法律を作りました。この線はプリムソルマークと呼ばれ現代の船にも引かれています。
日々の歩みを航海に例えるなら、私達も昔の船乗りたちのように恐れ、葛藤、心痛、心配、プレッシャー、といった重荷を抱え過ぎて沈みそうになる時がります。イエス様もゲッセマネで重荷に苦しまれたように、重荷の無い人生などありません。また、重荷がなければ人生は成長していかないものです。しかし、背負いすぎることは問題です。背負いすぎると、越えれるはずの嵐も越えれず、ただただ沈んでしまうからです。何の益にもなりません。
みことばは私達に重荷に対する一つの対処法を教えてくれています。それは「主に重荷をゆだねる」ことです。神様は私達の人生航路から問題を消し去ることはなさいませんが、小さなことから大きなことまで、どんな問題でも代わりに背負って下さるという恵みを下さっています。越えれない嵐などない方、担げない重荷などない方が私たちの人生の重荷を責任をもって代わりに背負って下さるのです。
「重荷の中で一歩も進めない」と感じておられませんか?もしそうならば、あなたの荷は満載喫水線を超えています。荷を背負わない無い人生などはありえませんが、「あなたを沈めてしまうほどの重荷」はあなたが背負うものでありません。それは主にゆだねるべき荷です。私達のために命を投げ出して下さるほど、私達を愛して下さる主は必ずあなたの重荷を代わりに背負って下さいます。
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